資産形成なんて必要?〜老後資金と2000万円問題〜
今回は資産形成、その必要性についてまとめていこうと思います。
よ〜く考えよう、お金は大事だよ
某CMでの有名なセリフですよね。最近でも流れているのをみたのでまだ言ってたんですね。だいぶ昔からやってますよね。
まあ誰が聞いても「そりゃ大事だろう」と思うでしょうね。笑
皆さんは貯金してますでしょうか。
皆さんどれぐらい貯金があって、将来までにどれくらい貯めたら良いのでしょうか。
みんなどれくらい貯金あるの?
みんなはどれくらい貯金あるの?
周りの人に聞きたいけど聞けないことランキングがあったらTOP5には絶対入る質問ですよね。昔小学生の頃とかに「⚪︎⚪︎って好きな人いんの?」なんてよく聞いたり聞かれたりして盛り上がっていましたよね。もちろん大人になってからはそんな話しないですよね…。いや、独身の頃はあまり空気の読めない上司から最近でも聞かれましたね…。いないって言うとつまらねーなとなるし言うと広まってめんどくさいので個人的には一番嫌いな質問でしたね。
いやそんな話はどうでもいいんです。今回はお金の話。
同僚ですから大体の給料は把握しているんですが、貯金がどれくらいあるのか、家族構成によっても違うし実家の太さも違うし気になりますよね。
https://www.nri.com/jpより
こちらは資産形成をおこなっている方にはもうお馴染みないわゆる「金もちピラミッド」ですよね。初めてみたという方に向けて説明をすると、世帯として保有する金融資産の合計額から不動産購入に伴う借入などの負債を差し引いた「純金融資産保有額」を基に、総世帯を5つの階層に分類したものになります。持ち家のローンが残っている世帯は若干不利になりますね。
式にすると預貯金+株式+債券+投資信託+etc(一時払い生命保険や年金保険)-ローン といったところでしょうか。多くの家庭では資産の多くは預貯金でしょうから
すなわちほぼ【預貯金-ローン】となっている世帯が多いのではないでしょうか。
そう考えると皆さんいかがでしょうか?
マス層:3000万未満ってハードル高すぎますよね。かく言う自分もマス層に肩までどっぷり浸かってます。泣 8割ほどの世帯がマス層に入ります。
マス層がどれくらい多いのか年代別に分けてみると
画像が鬼見にくくてごめんなさい😅、暗すぎましたね。マス層をあえて見えにくくしたわけではありません笑。
最近では少し景気が良くなってきたとかニュースでは聞きますがいかがでしょうか、見事にここ16年で割合が変わってませんね。びっくりするくらいほとんど変わってません。全然マス層がアッパーマス層へとステップアップできてないじゃないか😡とちゃぶ台をひっくり返したくなります。結局お金持ちはずっとお金持ちで、マス層はずっとマス層なんですね。
年代 | 平均(万円) | 中央値(万円) | |
世帯主の年令別 | 20歳代 | 315 | 130 |
30歳代 | 710 | 350 | |
40歳代 | 1,114 | 500 | |
50歳代 | 1,705 | 780 | |
60歳代 | 2,217 | 1,112 | |
70歳代 | 2,257 | 1,150 |
平均値はひとり飛び抜けて多い人がいると平均値も上がってしまうため、中央値の方が実際に即していると言えるでしょう。(中央値は、数値データの集合を小さい順に並べたとき、ちょうど中央に位置する値のことです。)
え⁉︎こんなに持ってないんだけど〜って方は安心してください。これは金融資産を持っている方の平均、中央値なのでこれには含まれない、金融資産を持っていない世帯が多く存在します。
単身世帯の年代別貯金額(2020)
年代 | 平均(万円) | 中央値(万円) |
---|---|---|
20代 | 113 | 8 |
30代 | 327 | 70 |
40代 | 666 | 40 |
50代 | 924 | 30 |
60代 | 1305 | 300 |
二人以上世帯の年代別貯金額(2020)
年代 | 平均(万円) | 中央値(万円) |
---|---|---|
20代 | 292 | 135 |
30代 | 591 | 400 |
40代 | 1012 | 520 |
50代 | 1684 | 800 |
60代 | 1745 | 875 |
こちらだといかがでしょうか、なかなか生々しいですね。
中央値をみると単身世帯で100万円を越えるのは60代になってからと恐ろしい数字になっています。やはり単身世帯より2馬力で稼げる二人以上世帯の方が貯金額は多いですが、その場合、老後資金も二人分、子供がいれば子供の資金もかかってくるためこれらの値ではなかなか余裕のある暮らしは難しいのではないでしょうか。
単身世帯では退職金が見込める60代で、二人以上世帯では子供の教育資金が一区切りつくと考えられる50-60代で一つ貯金額が増えている印象ですね。
いくら貯金すればいいの?(老後資金2000万円問題)
大体の日本人の貯金額が分かったところで、さていくら貯金があれば良いのでしょうか。そりゃあればあるほどいいのですが…。
ここで記憶に新しいのが老後資金2000万円問題ですよね。結局言葉が一人歩きしてしまった感はありますが国民に大きなインパクトを与えた問題提起であることは事実でしょう。
老後資金2000万円問題とは?
ここで老後資金2000万円問題についてどんなものだったかおさらいしましょう。
「老後資産2000万円問題」とは、日本で2019年に金融庁が提出した報告書に起因する社会問題です。この報告書では、高齢者夫婦無職世帯の平均的な家計収支を示し、老後の生活において月に平均で約54000円の不足が発生し、30年間で約2000万円の貯蓄が必要になると指摘されました。
つまり2000万円の出どころは、老後に月に平均で約5万円の不足が発生し、20年で約1,300万円、30年で約2,000万円を貯金から取崩す必要がある。と言っているんですね。
この問題が特に注目を集めた理由は、日本の平均寿命の延長と退職給付額(退職金)の減少にあります。平均寿命が延びることで、退職後に公的年金に頼る期間が長くなり、それに伴い老後の資金不足が発生する可能性が高まります。さらに、過去20年以上にわたり、退職給付額は減少傾向にあり、1997年の2,871万円から2018年には1,983万円へと減少しています。この退職給付額の減少は、老後の不安を増大させる一因となっています。
やっぱり2000万円必要? でも…
確かに計算をすると約2000万円が不足していると言うことになるのですが、この仮説はそもそも無職で収入が年金のみの夫婦世帯の話なんですよね。単身の高齢者や他に年金以外の収入がある方はそもそもこの限りではありません。
また、この表のその他の項目には娯楽・教養の欄もあり、ここの支出が25000円にもなります。普通そこまでカツカツの状況なら娯楽に25000円もかけないですよね。この25000円を切り詰めるだけでも2000万円から大幅に必要額が減らせます。
しかも、こちらは2017年の発表なのですが、2019年の発表では30年で約1100万円の不足、2021年は660万円程度の不足、2022年は約800万円の不足と年によってバラバラでここ最近では2000万円が不足するという発表にはなっていません。つまりは必ずしも2000万円が不足するわけではないということです。
それでも侮るなかれ
確かに2000万円がないと生きていけないことが確定しているわけではないのですが、楽観視できない点もあります。いくつか理由を挙げていきます。
家は持ち家か
上の表では住居が13000円程度となっていますが、これは持ち家で支払いがすでに終わっていれば可能ですが、ローンが途中であったり、賃貸であるとその限りではないですよね。
定年を迎えて以降に多額のローンが残っていることは考えにくいですが、持ち家でなければずっと賃貸、家賃を払い続けなくてはならず、その場合には13000円というわけにはいきません。
退職金は出るのか
かつての日本は終身雇用で、退職金が何千万とでる人もいたようですが、もうすでに終身雇用の時代ではなくなって久しくなりました。2回3回転職をする方も珍しくない時代になっています。そうすると以前の世代が受け取れていたような額や期待していた額を退職金として受け取れず、無職になってから貯金が少ないことに気づいてしまうことになりかねません。
子供は自立しているか
昨今は晩婚化により子供が生まれる時の親の年齢もどんどん高齢化しています。そうすると自分が退職した時にも子供の教育資金や生活費の援助がまだ必要である可能性も考えられます。
資産形成はやっぱり必要
まあ資産形成なんて必要ないと思っている人はあまりいないでしょうが…。しかし先にも挙げたように十分に貯金ができていない、老後資金の準備ができていない国民が多いのが現状です。中央値として世帯の貯金が60代で1000万円も超えていない現状は半数以上の高齢者が老後資金で苦労する可能性があることを示唆しています。
そう考えると必然的に資産形成はしなくてはならないですね。
今まで資産形成は必要だよねと思っていてもなかなか動き出せなかった方も、この記事を読んでいざ始めようと思っていただけたのではないでしょうか。
まとめ
やはり老後に向けての資産形成は避けられません。その中で話題になっている2000万円が必ずしも必要になるわけではないですが、不透明な将来のために、お金に余裕を持った老後を送るために今から対策を考えていかなくてはいけません。
具体的な方法や提案は今後また挙げていきたいと思います。
今回も記事を読んでいただきありがとうございました。